シリコーンゴムは、優れた耐熱性、耐寒性、耐候性、電気絶縁性、生体適合性などの特性を持ち、さまざまな分野で広く活用されています。日本では、1950年代前半の戦後復興期に市場に導入され始めました。特に自動車分野では、1960年代から耐油性に優れたフルオロシリコーンゴム(FVMQ)が燃料系統部品に使用されるようになりました。
主な用途
- 医療分野: カテーテル、チューブ、人工臓器部品、義肢、コンタクトレンズ
- 工業用途: ガスケット、シール材、パッキン、電子機器や高圧ケーブルの絶縁材
- 自動車分野: シール、ホース、ガスケット、ワイパー
- 家電・日用品: ベーキングマット、調理器具、食品保存容器、スマートフォンケース、イヤーチップ
- 建築・建設分野: 窓枠や外壁の防水・気密シール材
添加剤による特性の多様化
シリコーンゴムは、添加剤を混ぜ合わせることで多様な特性を持たせることができます。
- 導電性シリコーンゴム
カーボンや金属粒子を添加して導電性を付与。
用途:電子機器の電磁波シールド、静電気防止。
- 耐熱シリコーンゴム
特殊フィラーを添加し、300℃以上の高温に耐える。
用途:航空宇宙、工業炉の部品。
- 低硬度・高硬度シリコーンゴム
硬度を調整し、柔らかいゲル状から硬質な樹脂状まで対応。
用途:クッション材、硬質部品。
このように、シリコーンゴムは多岐にわたる分野で活躍しています。

にほんブログ村

製造業ランキング