■ CNT(単層カーボンナノチューブ)とは?
単層カーボンナノチューブ(SWCNT)は、炭素原子が六角形の格子状に結合し、1層のグラフェンが
筒状に巻かれたナノ構造です。直径は1~2nm程度で、巻き方により金属的または半導体的な性質を持ちます。
軽量かつ鋼鉄より強く、優れた電気・熱伝導性を示します。
■ 従来のカーボンブラックとの違いは?
カーボンナノチューブ(CNT)はグラフェンが筒状に巻かれたナノ構造で、高強度、優れた電気・熱伝導性を持ち、エレクトロニクスや複合材料に使用されます。
カーボンブラック(CB)はアモルファスな炭素粒子で、強度は劣り、主にタイヤ補強や顔料に使われます。
CNTは高価で製造が複雑、CBは安価で大量生産が可能となっております。
■ シリコーンゴムにCNTを配合するメリット
1.機械的特性の向上
CNTはシリコーンゴムを強化し、引張強度や弾性率を高めます。これにより、シリコーンゴムの耐
久性が向上し、さまざまな用途でより寿命が延びることが期待できます。
2.熱安定性の改善
サイエンスダイレクトの研究では、CNTがシリコーンゴムの熱分解開始温度を60℃以上引き上げることを発表しています。これにより、さらなる高温環境での使用が可能になる場合があります。
3.絶縁領域から帯電防止領域へ
CNTをシリコーンゴムに均一に分散することにより、電気抵抗性が低下し静電気等が除去しやすくなります。
■ CNT強化シリコーンゴムの用途
CNT配合により表面抵抗値を低く調整できるため、静電気の蓄積を防ぎ、放電を促進する帯電防止材として機能します。
電子部品の製造ラインやクリーンルームでの梱包材、トレイ、保護材などに使用され、敏感な半導体デバイスの保護に貢献します。
自動車部品(EVやHEV向け)
電気自動車(EV)やハイブリッド車(HEV)のバッテリー周りのシールド材や熱管理部材として使用。
シリコーンゴムの耐熱性とCNTの導電性が、バッテリーの安全性や効率向上に寄与します。